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The Japanese Saturday College of Melbourne メルボルン補習校

ブログ インタビュー 【教職員の言葉】土曜日に出会える宝物 中谷和也

私は、今年度小学2年生の担任をしております。コロナ直前の2019年度以来です(そういえば、年度最後の日が、ロックダウンで休校になってしまった年でした)。

国語の教科書は改訂されていて、あの時よりは「話す」ことの比重が重くなったなあと感じます。しかし、単元を見ると「ふきのとう」をはじめとして変わらず残っているものも多いです。その中で、先日『あったらいいな、こんなもの』を扱いました。私自身、よく覚えていた単元の一つです。なぜかというと、大きなドラえもんのイラストが使われていたからです。授業案を考えていて、「果たして子ども達は、あったらいいなと思うものを考えつくだろうか」と、以前授業をした時とは違い、不安になりました。

1970年代に小学生時代を過ごした私にとって現在の社会の様子はかなり違っている部分があります。みんな体にピッタリした服装で、街中に張り巡らされたチューブの中を移動している未来都市を想像していました。これは、少しがっかりさせられる点です。その一方で、進みすぎてびっくりしていることもあります。手塚治虫さんが描かれた未来の中では記録媒体としてテープがありました。テープがディスクになり、今ではデジタル化されて目には見えなくなってしまいました。

 『あったらいいな、こんなもの』からはドラえもんのイラストはなくなっています。ドラえもんの秘密道具の中にある物・似た物が既に存在していたり、子ども達にとってあったらいいなと思う物ではなくなってきたりしているからなのでしょうか。藤子不二雄さんの想像力を持ってしても、スマートフォンの発明は予想できなかったのかもしれません。

この原稿を作っている時点で世界の総人口は約82.4億人だそうです( ChatGPT に聞きました)。インターネットでSNSを使えば、すべての人と「友達」になることも可能なのかもしれません。でも、実際に会って同じ時間を共有する「友達」になれるのは、人生の長さを考えれば総人口のほんの一部です。

土曜校には様々な思いを抱いて通っている子ども達がいます。中には、通わされていると感じている子もいるでしょう。でも、ここに来たことで82.4億人の中で、一生会うことがなかった子達と友達になれたのです。これはすごいことだと思います。一人一人が宝物です。子ども達に貴重な体験をしてもらえる学級作りをしていきたいと思います。

中谷 和也 メルボルン補習校 小学部担任
中谷 和也
メルボルン補習校 小学部担任

名古屋市の小学校教員を経て、オーストラリア・ビクトリア州にて2017年まで日本語専科教師として勤務。2012年度よりメルボルン補習校に勤務。

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